高校3年生になると、「国立大学を目指したい」「公務員になりたい」「税関で働きたい」など、将来の夢を話してくれる生徒が増えてきます。
夢を持つことは、とても素晴らしいことです。
私も高校生の頃は東京大学を目指していました。
毎日机に向かい、勉強もしていました。
しかし今振り返ると、一つだけ大きな失敗がありました。
夢ばかりを見て、今日の自分を十分に見つめられていなかったことです。
東大の過去問ばかり解き、基礎がおろそかになった教科もありました。センター試験では社会が40点台となり、その時点で第一志望だけでなく第二志望まで厳しくなりました。
あの頃の私は、「今日の自分」と向き合えていなかったのだと思います。
今日も受験生と話をしていて、似た場面がありました。
「国立大学を目指したい。」
そう話してくれた生徒にスクリーンタイムを見せてもらうと、SNSを約3時間利用していました。
一方で、国立大学受験に必要だと以前から話していた古文は、ほとんど勉強していませんでした。
私はそこで、「夢を諦めなさい」と言いたいわけではありません。
伝えたいのは、夢を見ることと、今日の自分から目をそらさないことは両立できる、ということです。
昨日SNSを3時間見た。
古文を勉強しなかった。
それは良い悪いではなく、「昨日の自分」という事実です。
まずは、その等身大の自分を受け入れること。
そして、「明日はSNSを2時間にしてみよう」「古文単語を30分だけやってみよう」と、一歩だけ前へ進むこと。
私は、それこそが本当の成長だと思っています。
受験生は、「合格か不合格か」「成功か失敗か」と、ゼロか百で考えてしまいがちです。
でも、人はそんなに急には変われません。
昨日より10分長く勉強できた。
スマホを見る時間を30分減らせた。
苦手な古文に少しだけ手を付けられた。
そういう小さな積み重ねが、半年後、一年後には大きな差になります。
私は受験の本当の価値は、大学へ進学することだけではないと思っています。
17歳、18歳という多感な時期に、自分の理想と現実に向き合い、等身大の自分を受け入れ、それでも少しずつ前へ進む経験をすること。
その経験は、社会人になってからも、仕事でも、家庭でも、人生のあらゆる場面で生き続けます。
だから私は今日も、生徒たちに夢を持ってほしいと思っています。
ただ一つだけ伝えたいことがあります。
「夢を見ること」と「今日の自分から目をそらさないこと」は、どちらか一方ではありません。
その二つを大切にできる人が、少しずつ理想の自分へ近づいていくのだと、私は信じています。
あわせて、7月の授業カレンダーも掲載しております。
毎月第5週(29日・30日・31日)は授業がお休みとなりますので、お間違えのないようご確認をお願いいたします。
7月も一緒に頑張っていきましょう!
